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40代男性 慢性的な腰痛

問診

デスクワークが中心の生活で、一日中座っていることが多い。数年前から腰痛を繰り返しており、特に疲れが溜まっている時は朝起きたときから腰に痛みや重だるさを感じることが増えてきた。

日中も長時間同じ姿勢が続くと腰の奥が固まったように痛み、仕事の集中力にも影響している。運動やストレッチはほとんどしておらず、症状が慢性化してしまっている状態で来院された。

検査・治療方針

検査では、腰椎の前弯が消失(フラットバック)しており、本来の自然なカーブが失われていた。これにより腰椎のクッション機能が低下し、筋肉への負担が増している状態。

触診では腰部多裂筋に強いトリガーポイントを確認。圧迫すると腰の奥に響くような痛みが再現された。
治療は腰部多裂筋のトリガーポイントに対して鍼治療を行い、筋緊張を緩めて腰の安定性を取り戻すことを目的とした。

治療の経過

1回目:施術直後から腰の重だるさが軽減。動きやすさを実感。

3回目:痛みが明らかに減り、朝の腰のこわばりも改善。日常生活での負担が大きく軽減。

10回目:腰の痛みは消失。長時間デスクワークをしても痛みが出にくくなり、快適に生活できるようになる。

考察

慢性的な腰痛は「腰の筋肉が弱いから」「年齢のせいだから」と思われがちですが、実際には姿勢や筋肉のバランスが大きく関係しています。

今回のケースでは、腰を支える多裂筋という深い筋肉にトリガーポイントができてしまい、それが痛みの原因になっていました。鍼治療でそのポイントを緩めてあげることで痛みは改善していきました。

ただし、治療だけで終わりにしてしまうと、また同じ負担がかかって再発してしまうこともあります。そこでセルフケアとして、腰を支える大殿筋を鍛えるトレーニングと、硬くなりやすいハムストリングスのストレッチを続けていただくことをお伝えしました。

腰痛は「治療で楽にすること」と「セルフケアで再発を防ぐこと」の両方が大切です。デスクワークで腰痛を繰り返している方も、正しくアプローチしていけば改善できます。