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40代男性 腕から肩にかけての痛みと痺れ

問診

7年前から肩や腕にかけてのピリピリとした痺れと痛みに悩まされている。

当初は鎖骨のあたりに痺れを感じていたがその後は肩甲骨の周囲へと移行し、ここ最近は上腕から前腕にかけて症状が悪化
ひどい時には手首付近まで痺れが広がることもある。
常に症状があるわけではなく、仕事で疲れたときやストレスがかかったときに悪化する。
仕事はデスクワーク中心で、一日中座りっぱなしでパソコン作業をしている。
首こりや頭痛も日常的に感じている。

これまで整形外科に通院し、電気治療を繰り返してきたが原因ははっきりせず、症状の改善もみられなかったため、成す術のないまま7年が経過していた。

検索・治療方針

頚部後屈で軽い詰まり感を認め、頸部全体の筋緊張も強い状態だった。
触診では棘下筋に著明な硬結があり、圧迫により腕に放散痛(認知覚)が誘発された。

このことから、症状の大きな原因は棘下筋に形成されたトリガーポイントと判断。
治療は棘下筋を中心に、頸部〜肩にかけて鍼治療を実施。寸6-2番(0.18mm)の鍼を使用した。

治療の経過

1回目:棘下筋トリガーポイントに鍼が当たると症状が再現。施術後は一時的に重だるさが残る。

3回目:7年間変化のなかった症状に変化が出始める。深部の芯からの痛みがやわらぎ、表面に浮いてきたような感覚。

5回目:症状は半分以下に軽減。疲労が溜まっても気にならない程度になる。

10回目:肩から腕にかけての痺れ・痛みは消失。現在は再発防止のためにメンテナンスを継続中。

考察

腕の痺れや痛みと聞くと多くの方が「首の神経圧迫が原因」と考えてしまうかと思います。

しかし実際には、肩の深部にある棘下筋という筋肉にトリガーポイントが形成され、それが痺れや痛みを引き起こしているケースも少なくありません。
特にデスクワークや長時間の運転のように肩が丸まった姿勢で作業する習慣があると、棘下筋に負担がかかりトリガーポイントが形成されやすくなります。


今回のケースでも長年原因がわからず改善しなかった症状が、棘下筋TPの治療によって改善が見られました。
骨格筋に形成された【トリガーポイント】を正しく治療することで改善できる可能性がありますので、ぜひ一度ご相談ください。