11月13日(木)・11月24日(月・祝)は休診いたします

50代男性 殿部〜下肢にかけての痛み・痺れ

問診

1ヶ月半前、仕事で車の乗り降りをしている際に右殿部から足にかけて激痛が走った。
一時的に休職。
整形外科でレントゲン・MRIを撮影した結果「腰椎椎間板ヘルニア」「脊柱管狭窄症」と診断。

その後仕事に復帰することはできたが5日前再び強い痛みが出現。
お尻から下肢の外側に強い痛みと痺れがある。
病院にも行き牽引と痛み止めの服用を再開するも、効果はあまりみられない。
今現在は歩行も困難で再度休職している。
肉体労働をしており、元々腰痛には悩まされてきた。

検査・治療方針

通常の治療姿勢のうつ伏せでは痛みが強く出てしまったため、腹部にタオルを挟み体幹を軽度屈曲させた状態で施術を実施しました。

触診にて右中殿筋に強い圧痛とともに下肢に放散するような認知覚を確認。

元々の腰痛も今回の症状と関連があると判断し、併せて腰部最長筋・多裂筋にも鍼治療を行いました。

治療の経過

1回目:歩行が少しスムーズになる。痛みは10 → 7程度に軽減。

3回目:痛みは7→5。当初の激痛はほとんど消失。大殿筋付着部(仙骨後面)に局所的な痛みを感じるが、仕事に復帰。

5回目:痛みは5→3。椅子からの立ち上がりや歩き始めに違和感はあるが、歩行はかなりスムーズに行えるようになる。

10回目:3→0。痛みや痺れは消失しました。肉体労働で身体を酷使するためメンテンスとして月に1~2回ほど、治療を継続中です

考察

腰から足にかけての痺れや痛みはMRIなどで「ヘルニア」や「狭窄症」と診断されることが多く、適切な治療を行うことができずに痛みや痺れが長引いてしまうケースも珍しくありません。

今回のケースでは中殿筋に形成されたトリガーポイントが下肢にまで放散痛を引き起こしていました。
鍼治療でこのトリガーポイントを取り除き腰や殿部の筋緊張を和らげることで、歩行困難なほどの痛みも大きく改善しました。

つまり、ヘルニアや狭窄症と診断されていても「筋肉由来の痛み」へアプローチすることで改善できる可能性があるということです。
同じように長引く痺れや痛みでお悩みの方はぜひ一度ご相談ください。