MENU
8月28(木)・9月25日(木)は休診いたします

60代男性 膝の痛み

問診

半年ほど前から膝の痛みを自覚。特に階段の昇り降りで強い痛みが出るようになる。最近は膝に水も溜まりやすく、病院を受診したところ「変形性膝関節症」と診断された。
痛み止めや湿布を使用しても一時的にしか楽にならず、根本的な改善が見られないため来院されました。

検査・治療方針

膝の曲げ伸ばしには若干の引っ掛かりがあり、他動による関節運動では疼痛はみられなかった
大腿四頭筋の中でも内側広筋にトリガーポイントが形成されいることを確認し、TP触診時には膝の奥に響くような痛みが再現された。

この内側広筋のトリガーポイントを緩め(不活性化し)ることを目的に鍼治療を実施。さらに膝への負担が少ない仰向けの姿勢で行える大腿四頭筋トレーニングを指導し、膝を守るサポート筋を強化する方針とした。

治療の経過

1回目:痛み 10 → 6。膝の曲げ伸ばしが軽くなる。仰向けで膝に負担をかけずにできる大腿四頭筋のトレーニングを指導。

3回目:痛み 6 → 3。通常の歩行では痛みを感じなくなる。

6回目:痛み 3 → 0。膝の痛みは消失し、階段昇降もスムーズになる

考察

膝の痛みと聞くと「関節が変形しているから仕方ない」と思われがちですが、実際には膝の周囲の筋肉が硬くなることで痛みを強めているケースも多くあります。

今回のように、鍼治療で筋肉の緊張を緩めてあげると関節や軟部組織の動きが改善し、痛みも和らいでいきます。さらに、大腿四頭筋など膝を支える筋肉は「関節を守るサポーター」として働くため、しっかり鍛えることで再発防止や進行の抑制にもつながります。

つまり、変形があるからと諦めずに治療を行うこと、そして筋肉を鍛えて膝を守ることが改善のカギになります。